2024年度 調剤報酬改定 服薬情報提供料2 嚥下困難者用製剤加算・自家製剤加算の見直し

調剤報酬

今年は調剤報酬改定の年です。2年に1度、薬局勤務の方は色々覚えなくてはならず、憂鬱な時期です。まだ具体的に決まっていることはありませんが、徐々に情報が出てきました。前回の改訂の時はかなり読み込んでから記事を書いたので情報提供が遅くなり、また時間の関係から全ての情報は書けずじまいでした。今年は概ね決まっている内容、理解しやすい内容から、どんどん小出しにしていこうと思います。小出しにしていく分、なるべく詳しく書いていきますので、是非記事を読んで欲しいと思います。

まず始めに令和6年1月26日に中央社会保険医療協議会 (中医協)から個別対応項目(その1)が公開されました。700ページ以上におよぶ膨大な量なので、この中から紹介できそうなものを書いていきます。今回紹介するのは服薬情報提供料2と嚥下困難者用製剤加算・自家製剤加算についてです。

・服薬情報提供料2について
最初に服薬情報提供料について簡単におさらいしておきましょう。服薬情報提供料は必要な情報を医療機関等に提供した際に算定できるものです。服薬情報提供料には1,2,3がありますが、大雑把に区分すると以下のようになります。

今回改定があるのは服薬情報提供料2です。
現状の制度において情報提供先は医療機関、患者又はその家族に認められています。
※平成30年3月30日付の「疑義解釈資料の送付について(その1)」において、ケアマネージャーに対して情報提供した場合でも算定できるとされています。(リンク先の92ページをご覧ください)

今回の改訂では情報提供先で点数が異なることになります。具体的には以下のようになります。

イ: 保険医療機関に必要な情報を文書により提供した場合  ●●点
ロ :リフィル処方箋に基づく調剤後、処方医に必要な情報を文書により提供した場合   ●●点
ハ :介護支援専門員に必要な情報を文書により提供した場合  ●●

※現在の制度でもリフィル処方箋に基づく情報提供をした場合でも服薬情報提供料2が算定可能です。令和4年3月31日付の「疑義解釈資料の送付について(その1)」の143ページ参照して下さい。

実際に何点を算定できるかは決まっていませんが、情報提供した先を正しく把握しておく必要があるでしょう。
ここで医療機関とケアマネージャーの両方に情報提供した場合はそれぞれの点数が算定できるか?という疑問が生じます。これについてはQ&Aがでないと分かりませんが、おそらく無理でしょう。
また現行の制度では服薬情報提供料2において

患者若しくはその家族等又は保険医療機関へ必要な情報提供、指導等を行った場合に算定する。なお、保険医療機関への情報提供については、服薬状況等を示す情報を文書により提供した場合に月1回に限り算定する。これらの内容等については薬剤服用歴に記録すること。」

と記載されています。つまり今の制度では患者やその家族に対して情報提供をした場合でも服薬情報提供料2が算定できることになります。しかし改定後の算定要件ではこの文言が削除されています。つまり改定後は患者や家族に情報提供しても算定できません。ここは注意しておきましょう。
前述したイ~ロを見て分かるように、情報提供先は医療機関かケアマネージャーだけになっていますからね。

・嚥下困難者用製剤加算・自家製剤加算について
まず結論から言うと嚥下困難者用製剤加算はなくなり、自家製剤加算のみになります。まあもともと嚥下困難者用製剤加算が微妙で、自家製剤加算と内容が被っていましたからね。
自家製剤加算の算定要件が少し変わり、以下の文言が加わります。

薬価基準に収載されている医薬品に溶媒、基剤等の賦形剤を加え、当該医薬品と異なる剤形の医薬品を自家製剤の上調剤した場合に、次の場合を除き自家製剤加算を算定できる。
(イ) 調剤した医薬品と同一剤形及び同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されている場合。ただし、当該医薬品が薬価基準に収載されている場合であっても、供給上の問題により当該医薬品が入手困難であり、調剤を行う際に必要な数量を確保できない場合は除く。なお、医薬品の供給上の問題により当該加算を算定する場合には、調剤報酬明細書の摘要欄には調剤に必要な数量が確保できなかった薬剤名とともに確保できなかったやむを得ない事情を記載すること。

今までは薬に手を加え、薬価基準に収載されていない剤形にした場合に、自家製剤加算を算定できました。
(ex)レンドルミン錠(0.25)を半錠 レニベース錠(2.5)を粉砕して散剤 ⇒ OK
  アムロジピン錠(5)を半錠 トランサミン錠(250)を粉砕して散剤 ⇒ NG

しかし昨今の医薬品不足を加味したのでしょう。供給上の問題により規格が異なるものや、別剤形のものが入手困難なケースがあります。このようにやむを得ない場合は自家製剤加算が算定できるようになります。ただしレセプトの摘要欄にその旨を記載しておかなければなりません。嚥下困難者用製剤加算は点数が高ったので多少痛手ですが、それ以上に医薬品の入手困難なケースにおいては自家製剤加算が算定できるのは良かったのではないでしょうか?

取り急ぎ調剤報酬改定である程度決まってきたことから書いてみました。今後もなるべく早めにどんどん出していこうと思います。一番の目玉は調剤基本料と地域支援体制加算になりそうです。これについては後回しにして、もっと細かいことが決まったら書こうと思います。

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