インフルエンザにかかってしまい、しばらく寝込んでいました💦調剤報酬改定の記事をどんどん書かなければならないのに、停滞してしまって申し訳ございません。元気になったので早速書いていきます。
今回の記事では医療 DX 推進体制整備加算についてです。今後医療の電子化、オンライン化がどんどん進んでいくことになります。それに対応する体制における評価といったところでしょうか?まずは早速医療 DX 推進体制整備加算の概要について見てみましょう。
簡単に言うと医療情報のオンライン化の推進のため、電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスを導入している医療施設に加算を与えるといった内容でしょう。
医療情報のオンライン化を目的としているので、病院、歯医者、薬局といずれにも同様の加算がされることになります。
医療 DX 推進体制整備加算 ⇒ 病院
医療 DX 推進体制整備加算(歯科初診料・地域歯科診療支援病院歯科初診料)⇒ 歯医者
医療 DX 推進体制整備加算(調剤基本料)⇒ 薬局
今回の記事では薬局を対象としているので、医療 DX 推進体制整備加算(調剤基本料)について見ていきましょう。医療 DX 推進体制整備加算(調剤基本料)の算定要件、施設基準は以下のようになっています。
[算定要件]
医療 DX 推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤を行った場合は、医療 DX 推進体制整備加算として、月●回に限り●●点を所定点数に加算する。この場合において、注2に規定する特別調剤基本料Bを算定する保険薬局は当該加算を算定できない。
※2024年度の改定で特別調剤基本料(いわゆる敷地内薬局に対する調剤基本料)はAとBに分けられます。(詳しくはまた後日記事にします)
[施設基準]
※原文は読み辛いので、一部表現を変えています。
まず(5)から分かるように薬歴は電子薬歴が必須ですね。医療情報の電子化による共有を目的としているので、電子薬歴以外はあり得ないでしょう。
今時ほとんどの薬局が電子薬歴だとは思いますが、個人経営の薬局ではいまだに紙薬歴の薬局も存在します。これを期にいい加減、紙薬歴を卒業しろということでしょう。
また調剤録も電子調剤録でないといけません。薬歴は電子でも調剤録は紙を印刷している薬局もまだあります。調剤録はさっさと電子化してしまいましょう。
(4)をから分かるように電子処方箋を受け付ける体制が出来ていることが必要です。
※電子処方箋については過去記事を確認して下さい ⇒ 電子処方箋について
電子処方箋ではオンライン資格確認システム上で電子処方箋管理サービスと薬剤情報が連携しているので、電子処方箋を運用できていれば(3)(6)はおのずとクリアするのでしょう。
(7)のマイナンバーカードの健康保険証利用の実績、これが一番の難所です。マイナ保険証は既に運用が開始されていますが、いまだに多くの患者さんがカード型や紙の保険証を使っている状況です。マイナ保険証の利用実績が一定以上あることが求められます。算定開始期間はいつからになるのか、利用実績は何回以上なのか、あるいは受付回数に対して何%以上になるのか、まだ分かりませんが、やることは1つ。今からマイナ保険証の利用を呼び掛けるに尽きるでしょう。
(9)からすると医療DX推進のために情報を取得していることをホームページ等で掲載している必要があることが分かります。会社になっている薬局は大抵Webサイトがありますが、個人薬局や数店舗規模の薬局ではないところもあります。今のうちにホームページを作っておく必要がありそうです。
最後に経過措置があります。
[経過措置]
(1)令和●●年●●月●●日までの間に限り、(4)に該当するものとみなす。
(2)令和●●年●●月●●日までの間に限り、(6)に該当するものとみなす。
(3)(7)については、令和●●年●●月●●日から適用する。
(4)令和●●年●●月●●日までの間に限り、(9)に該当するものとみなす。
前述した電子処方箋の受付け体制やマイナ保険証の利用実績、ホームページ等への記載は最初のうちはなくても大丈夫かもしれません。しかしいずれ必ずやる必要がありますし、早くやるにかぎるでしょう。制度の変化に乗り遅れないためにも兎に角スピード!スピード!スピード!です。学んだ事は速やかに現場に落とし込んで、加算取得のためにすぐに動き出しましょう。
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