テリパラチド製剤はテリボン皮下注オートインジェクターの一択でしょ!

骨の薬

先日テリボン皮下注オートインジェクターの処方を受けました。今回はテリパラチド製剤について書いてみようと思います。

テリパラチドは副甲状腺ホルモン製剤であり、骨芽細胞を分化促進、アポトーシスの抑制により骨形成を行います。代表的な製剤にフォルテオ皮下注とテリボン皮下注があり、いずれも「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」に適応を持ちます。
もともとテリボ皮下注は週に1回、病院で注射し、使用可能期間は72週間まででした。一方フォルテオ皮下注は1日1回自己注射をし、使用可能期間は24ヶ月まででした。

この時点でテリボン皮下注、フォルテオ皮下注は一長一短であり、どちらが良いかはその人次第といったところでした。しかし2019年9月にテリボン皮下注オートインジェクターが発売されたことによって、フォルテオ皮下注は役目を終えたかなといった印象です。理由としては

①使用可能期間が同じになった
テリボンは最初のうちは使用可能期間が72週間まででした。しかし2017年から使用可能期間が24ヶ月に延長され、フォルテオ皮下注との差が無くなりました。

②自己注射が可能になった
テリボン皮下注は来院して注射しなくてはならなかったのが最大のデメリットでした。しかしテリボン皮下注オートインジェクターは自己注射が可能です。しかもフォルテオ皮下注は毎日注射するのに対して、テリボン皮下注オートインジェクターは週に2回ですみます。


③使い方が簡単、しかも安全
フォルテオ皮下注はインスリン注射と同じように注射針をセットし、使用後は針刺し事故が起きないように注意しながら廃棄しなければならないのに対し、テリボン皮下注オートインジェクターは針が内蔵されており、交換の必要のない1回使いきりです。使用後は針カバーが自動的にロックされるため、針刺し事故の心配がありません。
※詳しくは旭化成ファーマのHPをご覧ください。

効能効果が一緒であり、使用期間も同じ、使う回数も少なめ、使い方が簡単、針刺し事故が起きない。以上のことから考えると、どうみてもテリボン皮下注オートインジェクターを使うべきでしょう!
ちなみにフォルテオ皮下注からテリボン皮下注オートインジェクターに切り替えるときは、今までの使用期間についてしっかり確認してください。テリパラチド製剤は使用可能期間は生涯で24ヶ月までです。フォルテオ皮下注とテリボン皮下注オートインジェクターの使用期間と合わせて24ヶ月までですよ!

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