少し前の話になりますが、インフルエンザのお子さんの処方箋を持ってきたお母さんにタミフルドライシロップを調剤しました。
小さなお子さんなので、水で飲めなかったらゼリーなどに混ぜで飲んでもいいこと、食欲がなかったら空腹時でも飲んでいいことを伝えて薬を渡します。
投薬後2,3時間ほどして電話がかかってきました。
お母さん「子供の食事に合わせて飲ませたので、熱々のお粥に混ぜて飲ませたんですけど、これって大丈夫ですかね?」
そうきたか~!
食事に混ぜて服用することには何の問題もないですが、まさかの熱々のお粥!これは初めての経験で、手元にも有効な資料がありません。
私「熱々ですが(・・;) ちょっとお調べしますので、分かったら折り返し連絡しますね。」
小児科処方はかなりこなしてきましたが、これは初体験。
速攻で中外製薬の文献請求窓口に連絡です。
私「すみません、患者さんからの問い合わせなんですが、タミフルドライシロップを熱いお粥に混ぜて飲ませてしまったみたいなんですが、温度って何℃くらいまで大丈夫なんですかね?」
担当者「こちらにあるデータでは60℃までは安定性に問題なかったというものがあります。それ以上の温度のデータは無いですね。」
おお、60℃までのデータはあるんかい!子供が食べられる温度だし、口に入れる時は60℃以下かも。でも作って溶かした時は余裕で超えてるだろうな~。
そんなわけで以上の事を電話してお伝えします。2回目以降は60℃以下であるだろう物に溶かすよう説明します。
5日後、お子さんの状態も無事良くなったようで、学校に出す治癒証明書をもらいに受診してました。メデタシメデタシ。
学校の授業や社会人になってから読む書籍だけでは分からない事が沢山ある。現場での仕事は面白いですな。
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