アテキュラ吸入用カプセル、エナジア吸入用カプセル

2020年8月にノバルティスファーマから新たな喘息治療薬アテキュラ吸入用カプセル®とエナジア吸入用カプセル®が発売されました。今回はこの2剤について書いてみようと思います。

アテキュラは吸入ステロイド(ICS)と長時間作用型β2刺激薬(LABA)の合剤でありエナジアはICSとLABAにさらに長時間作用型抗コリン薬(LAMA)が加わったものです。
喘息予防・管理ガイドラインで2015年から治療ステップ3以降においてLAMAが追加になりました。
現在の喘息予防・管理ガイドラインは2018であり、治療ステップ2からLAMAが加わっています。
喘息予防管理ガイドライン2018
アテキュラとエナジアの違いについてみてみましょう。
・有効成分、規格の違い
アテキュラ吸入用カプセル
低用量:インダカテロール150μg,モメタゾンフランカルボン酸エステル80μg
中用量:インダカテロール150μg,モメタゾンフランカルボン酸エステル160μg
高用量:インダカテロール150μg,モメタゾンフランカルボン酸エステル320μg

エナジア吸入用カプセル
中用量:インダカテロール150μg,モメタゾンフランカルボン酸エステル80μg,グリコピロニウム50μg
高用量:インダカテロール150μg,モメタゾンフランカルボン酸エステル160μg,グリコピロニウム50μg
アテキュラとエナジアの中用量、高用量でモメタゾンフランカルボン酸エステルの量が異なるので注意してください。
・適応症
アテキュラ:気管支喘息(ICS、LABAの併用が必要な場合)
エナジア:気管支喘息(ICS、LABA、LAMAの併用が必要な場合)
これは成分のままですね。
・用量
アテキュラ:通常量は低用量。症状に応じて中用量または高用量
エナジア:通常量は中用量。症状に応じて高用量
どちらも小さい規格で使って、ダメなら大きい規格といったイメージです。
その他、エナジアは閉塞隅角緑内障、前立腺肥大症による排尿障害に禁忌になります。抗コリン薬が入っているので当たり前ですね。
剤形は両方ともブリーズヘラータイプになっています。
エナジア
吸入器に薬剤の入ったカプルを入れ、横のボタンを押すとカプセルが破壊され、カプセル内の薬剤が出てきます。これを吸入して使用します。
キチンと吸えたか分かるために3つの工夫がされています。
① カプセルは透明なため、吸入後にカプセル内の薬剤がないことを目で確認できます。
②吸入時にカプセルがカラカラと回転音を出すので、吸えていることが耳で確認できます。
③薬剤にわずかに甘みを付けてあるので、味の変化で吸えたことが確認できます。
以上アテキュラとエナジアについてまとめてみました。
エナジアについては初のICS、LABA、LAMAの合剤であり、全てが一度に吸えて非常に使いかってもいいです。今度も同様の吸入薬が登場していくと思われます。
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