エフメノカプセルをしっかり理解 ②ヒヤリ・ハットについて

ヒヤリ・ハット

前回の記事でエフメノ®カプセルについて紹介しました。今回の記事では公益財団法人日本医療機能評価機構の薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業で最新の事例でエフメノ®カプセルについてのものがありましたので、これを紹介したいと思います。

【事例の詳細】
40歳代女性患者に、エフメノカプセル100mg 1日1回就寝前が処方された。患者から、就寝前の服用を忘れることが多いため夕食後に服用してもよいかと相談され、薬剤師は夕食後に服用してもよいと返答した。患者が夕食後に服用したところ、傾眠やめまいの症状があらわれたため、処方医に経緯を報告し、エフメノカプセル100mgの服用は一時中止になった。その後再開になり、患者は指示通り就寝前に服用している。

【背景・要因】
新しく取り扱う薬剤に関する知識が不足していた。患者から服薬状況を聴き、服用方法について説明する際、添付文書等を見て薬剤情報を確認しなかった。

【薬局から報告された改善策】
薬剤の情報を把握したうえで患者に対応する。患者に説明する際は、添付文書を確認し、患者向けの説明書等がある場合は患者と一緒に見ながら説明を行う。新しく取り扱う薬剤について勉強する。


まずはエフメノ®カプセルの用法について確認しましょう。添付文書には以下のように書かれています。

【用法及び用量】
卵胞ホルモン剤との併用において、以下のいずれかを選択する。
・卵胞ホルモン剤の投与開始日からプロゲステロンとして100mgを1日1回就寝前に経口投与する。
・卵胞ホルモン剤の投与開始日を1日目として、卵胞ホルモン剤の投与15日目から28日目までプロゲステロンとして200mgを1日1回就寝前に経口投与する。これを1周期とし、以後この周期を繰り返す。

いずれの方法も就寝前の1回になります。多くの就寝前の薬は夕食後にずらしてもさほど問題はありません。しかしエフメノ®カプセルには次のような記載があります。

【用法及び用量に関連する注意】
食後に本剤を投与した場合、Cmax及びAUCが上昇するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食後の服用は避けること。

つまり食事により血中濃度が上昇するため、食後は避けなければなりません。
エフメノ®カプセルは天然型のプロゲステロンです。天然型プロゲステロンは経口投与では吸収しにくいです。しかしこれをマイクロナイズド化(微粒子化)することにより、経口投与でも吸収できるようにしています。
 
「AUC及びCmaxは絶食時投与に比べ食後投与で上昇する傾向が示された。また、tmax及びt1/2は食事の影響を受けないことが示された」
となっています。これは食事により吸収が促進され、代謝や排泄には影響はないことを意味しています。おそらく食事による胆汁酸が分泌されるので、この胆汁酸が微粒子化したプロゲステロンとミセルを形成し、吸収を高めるのでしょう。
※この他にも長時間作用型睡眠薬のドラール®錠も食事により吸収が増加します。これもついでに覚えておいて下さい。

エフメノ®カプセルの副作用に浮動性めまいと傾眠があります。そのため服用は就寝前になっているわけですね。
今回の事例のように夕食後の服用にしてしまうと当然血中濃度が上昇し、副作用も強く出るわけですす。またエフメノ®カプセルの最も多い副作用は不正子宮出血で33.5%、次いで乳房不快感4.6%、頭痛3.2%となっています。食後服用をすることで当然これらの副作用の発生頻度も上昇します。


今回の事例は個々の薬の特性を詳しく知らないと防げない事例ですね。合成プロゲステロンのジドロゲステロンは食事の影響は受けません。そのため同じ感覚で食後服用をして良いと思ってしまうかもしれません。このように特徴のある薬をなるべくこのブログで紹介していきますので、医療事故防止に役立てて下さい。

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